就業規則は大丈夫?
2017.03.09.
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FROM | 連合会
みなさん、こんにちは。
弁護士の山上です。
会社の要素として、「ひと・もの・かね」という3要素がよく挙げられます。
そのうち、「ひと」は会社を動かす原動力としてとても大切な要素です。
「ひと」の中心である従業員と会社との関係のいわゆるルールブックとしては、就業規則が重要になってきます。
ところが、就業規則の作成義務がない会社だからといって、就業規則を作成していない経営者がおられます。
しかし、就業規則がない会社では、従業員が不正等を行った場合に会社から懲戒権を行使することができなくなります
(雇用契約書等で規定を設けている場合は別です。)。
また、就業規則が作成していたとしても、その内容が不十分であるために、
従業員とトラブルが発生した場合に会社が不利に扱われるケースもあります。
例えば、給料について、
「うちの会社は、残業代を含んで他の会社よりも給料を多く支払っているし、
そのことを従業員に口頭で重々説明しているから大丈夫だ。」と考えている経営者の方がいます。
しかし、実際には、就業規則等の内容に不備があり、法的には残業代を支払ったとは評価されず、
残業代を別途支払われなけれいけないケースがあります。
このように、経営者が考えている会社のルールと実際の就業規則上のルールとが乖離している場合があります。
年度変わりのいい時期でもありますし、就業規則等の会社と従業員間のルールについて、一度、見直すことを
お勧めします。