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退職届

2017.04.12.

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FROM | 連合会

こんにちは。弁護士の山上です。

経営者側の労務トラブルに関する事例紹介です。

ある経営者は、採用した従業員が協調性ないうえ、会社の指示に従わないことも多くて困ってしまい、

今後の処遇について従業員と話し合いを行いました。

話し合いの場でも揉めてしまい、その従業員も会社を退職すると言ってきました。

経営者は、従業員が会社を辞める意向があるのであれば、会社を辞めてもらおうと思い、

「今日付けの自主退職にするから、明日からは会社に来なくてもよい」

と伝えました。従業員も、「分かった」と答えて帰宅しました。

従業員がその翌日会社に来なかったことから、経営者は、従業員が自主退職に応じているものだと認識していました。

ところが、後日、その従業員の代理人弁護士からその経営者のもとに通知書が届き、

従業員において退職する意向がないのに、会社が従業員を不当に解雇しており、解雇処分が無効であること、

したがって、労働契約上の権利を有しており、賃金の支払いを請求すること等を内容とするものでした。

そのため、会社と従業員との間で、従業員が辞めたのは自主退職によるものなのか、解雇処分によるものなのかについて紛争が生じました。。

こうした事例において、従業員が自主退職したことを明らかにできなければ、会社が解雇処分をしたものと評価されます。

そして、解雇処分だと評価された場合、解雇手続きや解雇理由において合理性がなく解雇処分が無効となってしまうリスクが生じます。(もし、解雇が無効となると、雇用関係が継続していることになりますので、従業員は会社に賃金を請求できます)。

そうならないように、従業員が自主退職をする意向を明らかにしたのであれば、その意思を残しておくために、『退職届』をその場で記載してもらい提出してもらいましょう。

退職届が提出してれば、従業員が経営者との話し合いの結果、自主退職したことを明らかにすることができますので、こうしたリスクを軽減することができます。

 

 

 

 

 

 

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