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水災リスクのコンピュータ診断ができます。

2017.04.28.

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FROM | 連合会

保険担当の西野です。桜前線も北上中との事で、気持ちの良い時節になって来ましたが、春から夏へ季節の移り変わりに伴い、台風やゲリラ豪雨などの災害が発生する危険性が高まってくる頃とも言えるのではないでしょうか。

先日、保険会社系のリスクコンサルティング会社が開発したという「水災リスク診断(コンピュータ診断)」なるものに触れる機会があり、早速診断を行ってみました。

当然、私自身が居住する市区町村についても診断してみましたが、サンプルの一つとして、当社のお客様も多く所在していらっしゃる「兵庫県伊丹市」の診断も実施してみましたところ、結果は以下の通りでした。

一概に伊丹市と言いましても、地区によって地形の高低差があるのは当然であり、そのまま当てはまる訳ではありません。

あくまでも伊丹市全体として考えた時のリスク診断であり、民間のリスクコンサルティング会社が開発したコンピュータ診断の結果に過ぎないということではあります。

しかしながら、この「危険度A・24時間降雨量が250mm以上となる降雨に見舞われる確率が47%」というのは、他の関西主要都市と比してひじょうに高い値となっております。

ちなみに、大阪市は「危険度B・16%」・「神戸市も危険度B・23%」という結果となりました。私の住む大阪府某市でも「危険度B・19%」でした。

決して、伊丹市の皆様を脅す意図はございませんが、さらにこの47%という確率は、損害保険料率算定機構が交通事故傷害保険の保険料算出のために用いている「今後30年の間に交通事故で負傷する確率(全国平均)」が、20%であることを考えましても、看過できない程の値と言えるのではないでしょうか。ぜひご認識頂き、日ごろからの水災に対する備えを強化して頂ければと存じます。

【都道府県・市町村・地番を特定した診断が可能です(無料)ご希望の方は当連合会にご連絡下さい】

ところで、水災に遭ってしまった場合は、総合型の火災保険で補償されます。

ただ、総合型の火災保険で補償されるから安心ということにはなりません。確認しておかなければならないことは、いくら補償されるのかということです。

下記の表は、よくある火災保険の水災における補償額を示したものです。

例えば上記表では、お店や倉庫が床上浸水し、設備・機械類などが全損のような甚大な被害を受けたとしても、支払われる額は最大で100万円です。(水災時に被害が甚大となるのは、殆どの場合建物ではなく、収容物です。)

この100万円という金額について、皆様はどのように思わるでしょうか。おそらくこの額で補償としては十分だと思われる方は、少ないのではないでしょうか。

2階以上の方には関係のないお話かも知れませんが、1階でご開業の方はこのリスクについて、この火災保険では殆ど転嫁できていないということになります。

一方で、水災の被害額が火災保険の機械類の契約の金額そのまま(1万円・3万円などの免責金額の除く)補償される火災保険もあります。すなわち、設備・機械類の火災保険契約金額が2,500万円で、損害額が1,500万円であったとした場合、1,500万円が支払われる保険です。皆様の火災保険はどちらのタイプですか。平時にぜひご確認下さい。

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