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自転車の保険に関するお問い合わせが増加!

2017.02.23.

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FROM | 連合会

当連合会で保険部門を担当しております ㈱フェアーエンタープライズの西野です。

当社のお客さまから、「子供が自転車に乗って塾に通っているが、人にけがをさせた時、今我が家で入っている保険で保障されるのか」という、自転車の主に加害事故に関する保険のお問い合わせが増加しています。

ご承知かも知れませんが、自転車事故については、下記のような裁判例があります。

当時小学5年生だった少年の母親に、1億円近い高額賠償が命じられたことで、驚愕と同時に注目されることになった裁判です。

■平成25年7月

■神戸地裁

■加害者:当時小学5年生だった少年(現在15歳)

■被害者:散歩をしていた女性(当時67歳)

■事故の経緯

平成20年9月22日午後6時50分ごろ、神戸市北区の住宅街の坂道で、当時11歳だった少年は、帰宅途中ライトを点灯しマウンテンバイクで坂を下っていたが、知人と散歩をしていた女性に気付かず正面衝突した。

女性は突き飛ばされる形で転倒し頭を強打、一命は取り留めたものの意識は戻らず、4年以上が過ぎた今も寝たきりの状態が続いている。

■判決までの双方の主張

被害者女性側は、「自転車の少年は高速で坂を下るなど、交通ルールに反した危険な運転行為で、母親は日常的に監督責任を負っていた」と主張し、約1億590万円の損害賠償を求めた。

一方、母親側は少年が適切にハンドルを操作し、母親もライトの点灯やヘルメットの着用を指導していたとして、過失の相殺を主張していた。

■判決

裁判官は少年が時速20~30キロで走行し、少年の前方不注意が事故の原因と認定した。

事故時はヘルメット未着用だったことを挙げ、「指導や注意が功を奏しておらず、監督義務を果たしていない」として、母親に計約9,500万円の賠償を命じた。

■賠償金の主な内訳

(1)将来の介護費・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3,940万円

(2)事故により得ることができなかった逸失利益・・・・・・・・・・・2,190万円

(3)ケガの後遺症に対する慰謝料・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2,800万円

 

<自転車事故の賠償で自己破産のケースも増加>

前述の例だけでなく、自転車事故で高額の賠償が求められたケースは少なくありません。

横浜市金沢区で携帯電話を操作しながら、無灯火で自転車を運転していた女子高校生が女性に追突した事故では、女性は歩行困難になり、看護師の職を失った。

横浜地裁は17年11月、女子高校生の過失を認め、5,000万円の支払いを命じた。

大阪地裁が8年10月、夜間に無灯火で自転車を運転していた男性が、短大非常勤講師をはねた事故で、男性に損害賠償金2,500万円の支払いを命じた。

など、自転車事故による高額賠償命令は以前から出されている現実があります。

ある弁護士は「自転車でも過失があれば、しっかり賠償しないといけないが、保険に未加入であれば自己破産する例も少なくない」とコメントしています。

 

<自転車加害事故の民事責任をカバーすることは難しいことではない>

自転車事故で加害者となった場合、被害者への民事賠償を行う必要があります。

この場合、日常生活賠償責任保険という保険が有効です。

この保険は、多くの場合他の保険にオプションとして付帯できることになっています。

例えば、個人で契約している自動車保険・火災保険・傷害保険など各保険に、オプションで付けることが可能な、年間保険料数千円程度の保険です。

また、お子さんが入学時に学校経由で加入することの多い、「自転車総合保険」や「学生総合保険」という保険に付帯されているケースや、クレジットカード会社でも加入できることがあります。

一度、ご自身やご家族の付帯状況をご確認頂き、突如として訪れるかもしれない民事賠償リスクにぜひ事前に備えて下さい。

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